北海道百年記念塔を守るための活動資金にご協力をお願いします。
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北海道百年記念塔を守る会 事務局
〒004-0055 札幌市厚別区厚別中央5条4丁目12-1若草物語 102号室
電話:050ー8885ー7488
北海道百年記念塔の解体を実質的に決定した交流空間構想検討の一環として行われた大学への出前講座の資料を入手しました。北海道百年記念塔に対する道当局の考え方がはっきり示されています。地域文化や歴史、将来への責任意識はまったくなく、あるのはひたすら『今だけ、金だけ、自分だけ』の性根でした。
北海道百年記念塔の解体を実質的に決定した「ほっかいどう歴史・文化・自然『体感』交流空間構想検討会議」では、道民意見の聴取として平成30年5月に北海道大学と札幌学院大学で「大学への出前講座」が行われました。そこでの記念塔に対する主な意見が構想書の31~32pに掲載されています。下記に示すように記念塔に否定的な内容です。
どんな出前講座が行われたのか知りたく、道の情報公開制度によってこのときに使われた資料の開示を求めました。
開示をうけたのは出前講座のときに使われたプレゼン資料で、北海道環境生活部文化局の当時の文化振興課長が大学生への説明に使ったものと思われます。(北大での資料も内容は同一)
記念塔の解体を決めたのは道職員による構想検討会議ですが、構想書をみても有識者意見などは多数紹介されているものの、道自身が北海道百年記念塔をどう捉えているのか、はっきりしません。
それどころか、構想書には検討会議のメンバー名が一切出てきません。こうした構想書では異例です。誰がどのような立場で「解体」を決めたのか分からないのです。おそらく将来に対して責任を背負いたくないという「自分がかわいい」の姿勢でしょう。
しかしながら、この資料は道当局の考え方がはっきりと示されている点で、とても興味深いものです。
最初に、すでにほとんどの道民から忘れ去られてしまった「北海道150年事業」の紹介があり、北海道百年記念塔の解体が「北海道150年事業」と不可分な関係にあったことを思い起こさせます。
続いて「文化行政」について説明しますが、これがまさに「金目」の話しだけ。文化予算が削減されている。なかでも文化施設の建設費が激減していると紹介します。
これらを前提として昭和43年の「北海道百年」の紹介に移ります。この「北海道百年」どのような事業であったのか、こちらのリンクをご覧ください。
北海道百年事業は、「若い世代に開拓当初の先人の労苦を銘記させるとともに、後代にその歴史・文化の遺産を引き継ぎ、さらに都府県のみならず諸外国にも本道の発展を顕示する、真に実質的な記念事業とする」とした高い精神性に彩られた事業でした。
しかし、出前講座では、こうした精神性を継承する姿勢は微塵もなく、当時は高度経済成長期で勢いがあったというだけです。また北海道百年記念塔の文化財価値についてもまったく言及がありません。
百年記念塔の建設費の半額が道民の寄付であったことが紹介されますが、道民の総意に基づいて建てられたという意義よりも、道は半分しかお金を出していません、という〝金目の話し〟として語られたのでしょう。
そして平成29年の有識者懇談会の議論を経て平成30年中に再生構想をまとめるとしたうえで、北海道博物館、北海道開拓の村、北海道百年記念塔についての「今後の方向性」を示します。
北海道百年記念塔については、いつの資料であるかは示さないままただ「調査報告書」よりとして、「錆片の下落等がありH26年から立入禁止」「部材の腐食等による不測の落下事故を完全に防ぐことは物理的に不可能に近い」「今後50年で約28.6億円」と否定材料を挙げていきます。
さらに追い打ちをかけるように多数が解体に賛成したアンケートが紹介されます。この件で道が行ったアンケートは欺瞞に満ちたものであることはすでに紹介しました。
こうしたブリーフィングを受け、学生はワークショップを行いました。その結果が構想書に示されたもののようになるのは当然でしょう。
そうじて開示資料は、道当局が記念塔に向きあう姿勢はひたすら「今だけ、カネだけ、自分だけ」であることが如実に表れたものでした。北海道百年記念塔を遺した先輩諸氏の精神を、単に高度成長でカネがあったから──と切り捨ててしまう姿勢に北海道の将来を思うとき、実に暗澹たる思いがしました。
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