初めから棄却を前提にした不当判決
平成25年9月25日 札幌高等裁判所で北海道百年記念塔解体差止め行政訴訟の控訴審判決が行われました。判決は
1 本件控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。
とするもので、原告の訴えはすべて退けられました。
これを受け訴訟団は即日、最高裁判所への上告を表明しました。以下、閉廷後に行われた記者団と北海道百年記念塔を守る会野地秀一代表と原洋司弁護士との囲み会見の模様です。
判決文はこちらです⇒控訴審判決.pdf。
Q 今日お疲れ様ですした。控訴棄却いうことになりまして率直な受けとめをお聞かせ願えればと思います。
A 簡単に言いますよと、事前に皆さんと話してたんですけども……まぁ予想通り。訴訟指揮の仕方がこれまで見直すという方向には一切向いてませんでしたから、当然こうなるだろうと考えていました。
Q 野地さんは何か、受け止めとしてしてはありますか?
A 先生の方からも「予想されてることは、こういう内容です」ということを事前に知らせてもらっていましたが、やっぱりいざ聞いてみると非常に残念な内容だなと思いました。
Q 現実可能性として上告自体はできるというふうにお考えているということで問題ないですか?
A 問題ないと思います。
Q 実際この裁判が行われている間中、解体の工事が進んでいる。そのことについて、仮の、工場を一旦止めるようにというような請求をされたかと思いますが、そういった想いといいますか、そういったものがあればお聞かせください。
A そうですね。皆さんにお見せすることはできないんですけれども、いわゆる「仮の差し止め」と「差し止め」の両方の手段で提出した書類の厚みというのは大体このぐらい(両手で30センチほどの高さを示す)になって、証拠も含めて……。そういうものをかなり揃えましたから(裁判所が判決を)見直すという材料は十分あったと私達は考えてます。そういうことを全く無視した。
もう何がそうさせてるのか、我々にはちょっと想像できないような……何か……理由とか……裏とかそういうものが働いてるのかな。そういうふうに想像せざるを得ないような対応だったと思います。実質的な反論というのはほとんどありませんでしたから。形式的なものばっかりで、最初に方針を決めてしまったものを最後まで貫くぞ!と、そういう態度だったと思います。
ただ「面白いこと」と言ったらちょっと語弊がありますけれども、解体してしまったので、狭い意味での「訴えの利益がありませんよ」という主張をすることは十分可能だったんですね、北海道は。もうないんだから、原告の利益はないでしょうと。
そういうことを言いうる状況にまでいってたと思うんですけども、それを一切持ち出してこなかったということは、ある意味、そういう主張をすること自体が差し障りがあったと。あまり体裁が良くなった、というようなこともいろいろ考えての上だと思います。
ですから「塔が壊れちゃったよ」という主張はもうできなくなっちゃっている。最高裁に上告あるいは上告受理の申立てをするんですけど、最高裁は法律審ですから、(被告は今後)塔があるとか、無いとかの主張を一切できないんですよ。最高裁ですから。だからそういうリスクを背負ってでもそれには触れたくなかった、ということだと思います。
Q 野地さんは何か、今回の道の対応について……。
A 非常に……皆さんもうすうす感じられてると思いますけど、今回、裁判をやった、その後やはり、もうちょっと話し合いの場ですとか、あってもしるべきだったと思うんですけど、それが一切なされず、我々の主張もほぼ認められないような形で、どんどん解体が進められた。
やっぱり今後このようなことがあってはならないと思うし、やはり住民不在のですね、政治がまかり通ることに他ならないと思いますので、我々はこの百年記念塔の解体の過程をですね、いま一度最高裁の方で検証してもらえればいいかなと思っております。
もうすでに塔は無いんじゃないか、(裁判を)やる必要がないんじゃないか、ということですけど、やっぱり我々現代に生きる者として後世にこの歴史のある百年記念塔を残せなかった。忸怩たるものもございますけど、それをですね、やはり現在に生きる我々の使命として後世に伝えるべきだったと。
というようなやっぱり足跡を残す意味でもですね、上告審に進むというのは意義あることじゃないかなと考えておりますので、引き続き皆様方に、本当にこの決定に瑕疵がなかったのかどうかを皆さんで検討するすべきだなと考えておりますので、なにとぞご支援のほどよろしくお願いします。私からは以上です。
Q 当社からは以上です。他はいいですか。ありがとうございました。
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